review-base.sty (\reviewtt, \reviewcode, \reviewtti, \reviewttb): inserted \frenchspacing inside

[munepi]

本PRの変更内容は、3点です。

1. インラインコード@<code>類における code内の空白幅が変 #1906 の（とりあえずの）対処
   * 詳細は、Noteのとおり。
2. インラインコード@<code>{コード}類がPDF栞に入ったときに、コード（単なる文字列）が入るように対応
   * 1に間接的に影響する。
3. インライン画像@<icon>がPDF栞に入ったときに、何も入らないように対応

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ref. #1906

latexビルダに対するインラインなコード要素（等幅） @<code>, @<tt>, @<tti>, @<ttb> において、「. (period+space)」直後の“余計な”（に見える）空白アキをひとまず除きます。

現状のRe:VIEW標準の\reviewcode{...}（@<code>{...}）は、ある種の\texttt{...}の通常の入力された文字列としてLaTeXに組版してもらっています（\textttは\verb/verbatimではない）。

Note

lmtt10の標準なTeX font metric（T1 encodingなら、rm-lmtt10）がそうなっているからですね。
「. (period+space)」は、「.」のあとにSPACE 0.525+EXTRASPACE 0.525が入るので、空白2つ分となります。
逆に、（必要であれば別名にして）EXTRASPACE 0.0としたfont metricを作ると、「. (period+space)」は空白1つ分となります。

[takahashim]

PRありがとうございます！
この修正ですが、これを適用したものを動かした場合、私の手元の環境でも、

=== 見出し内 @<tt>{TT}

みたいなソースに対してreview-pdfmakerを実行すると、

./ch02.tex:399: Undefined control sequence.
\frenchspacing ->\sfcode `\.1006\sfcode `\?
                                           1005\sfcode `\!1004\sfcode `\:100...
l.399 \subsection{見出し内 \reviewtt{TT}}

みたいなエラーが出ることがあるようでした。これはLaTeX側の問題なんでしょうか？

[munepi]

@takahashim
少なくとも、本PRを適用するしないにかかわらず、

• TeX Live 2022 frozen
  • jlreq 2023/03/05 jlreq
  • hyperref.sty 2023-02-07 v7.00v

の元で、\subsection{見出し内 \reviewcode{TT}}（のPDF栞の目次に渡る文字列（おそらく））が通らないですね。
ちなみに、同TeX Live 2022 frozenに同梱のjsbookでは、なぜか問題なく通りました（しかし、これは対処したほうが良いです）。

\documentclass[dvipdfmx]{jlreq}\listfiles
\usepackage{hyperref}
% \usepackage{pxjahyper}
\makeatletter
\DeclareRobustCommand{\reviewcode}[1]{{% \frenchspacing
\ttfamily\reviewbreakall{#1}}}

\newif\ifreview@ba@break
\def\review@ba@end{\review@ba@end@}
\DeclareRobustCommand{\reviewbreakall}[1]{%
  \begingroup
    \review@ba@breakfalse
    \review@break@all@a#1\review@ba@end
  \endgroup
}
\def\review@break@all@a{%
  \futurelet\review@ba@tok\review@break@all@b
}
\def\review@break@all@b{%
  \ifx\review@ba@tok\review@ba@end
    \let\next\@gobble
  \else\ifx\review@ba@tok\@sptoken
    \let\next\review@break@all@c
  \else\ifx\review@ba@tok~%
    \let\next\review@break@all@d
  \else\ifx\review@ba@tok\bgroup
    \let\next\review@break@all@e
  \else
    \let\next\review@break@all@f
  \fi\fi\fi\fi
  \next
}
\expandafter\def\expandafter\review@break@all@c\space{%
  \space
  \review@ba@breakfalse
  \review@break@all@a
}
\def\review@break@all@d#1{%
  \review@break@all@f{\mbox{\space}}%
}
\def\review@break@all@e#1{%
  \review@break@all@f{{#1}}%
}
\def\review@break@all@f#1{%
  \ifreview@ba@break
    \hskip0pt plus 0.02em\relax
  \fi
  #1%
  \review@ba@breaktrue
  \review@break@all@a
}
\makeatother
\begin{document}
\subsection{見出し内 \reviewcode{TT}}
\end{document}

そこで、

...
\def\pdfstringdefPreHook{%
  %%これ \let\reviewcode\texttt でも、\textttの処理がhyperrefであらかじめ決まっているので問題ないですが、
  \def\reviewcode##1{##1}%PDF栞中の文字列なんで、これで十分です。
}
\usepackage{hyperref}
...

という逃げをいれると、一応、TL22 frozen + jlreq でも通りました。

[takahashim]

むむむ、そうなんですね…。

私の環境では、Re:VIEW 5.8.0のtexdocumentclass: ["review-jlreq", "media=ebook,paper=a5"]で、

= test

test.

== 見出し内 @<tt>{TT}

more tests.

みたいなコードをビルドすると、以下のようにビルドできて栞も有効になっているようでした。

uplatexは以下のものです。

$ uplatex --version
e-upTeX 3.141592653-p4.0.0-u1.28-220214-2.6 (utf8.uptex) (TeX Live 2022)
kpathsea version 6.3.4
ptexenc version 1.4.0
Copyright 2022 D.E. Knuth.
There is NO warranty.  Redistribution of this software is
covered by the terms of both the e-upTeX copyright and
the Lesser GNU General Public License.
For more information about these matters, see the file
named COPYING and the e-upTeX source.
Primary author of e-upTeX: Peter Breitenlohner.

[munepi]

むむむ、そうなんですね…。

私の環境では、Re:VIEW 5.8.0のtexdocumentclass: ["review-jlreq", "media=ebook,paper=a5"]で、

それがですね、現状のreview-jlreq+reviewmacroとjlreq+hyperref単体との差があって、謎なんですよ :(
（tracemacroで見ないと完全に分からん気がします…。）

しかしながら、hyperrefに予約されていない\reviewcodeの類がPDF栞に入ることに起因するはずなので、少なくとも\reviewcodeの類をpdfstring対応しとく必要はあります。

[munepi]

@takahashim All checks have passed となりました。

[munepi]

ついでに、@<icon>{...} (\reviewicon{...}) が各種見出しに入ったときに、同様にPDF栞で困る場合があるはずなので、合わせて対応もしています。

[munepi]

@<icon>{...} (\reviewicon{...})に対して、若干修正します。

[kmuto]

@munepi ありがとうございます、現状でfixとして確認進めてよいでしょうか？

[munepi]

@kmuto

現状でfixとして確認進めてよいでしょうか？

はい、これで進めてもらってかまいません。
変更内容は、3点です。

1. インラインコード@<code>類における code内の空白幅が変 #1906 の（とりあえずの）対処
   * 詳細は、Noteのとおり。
2. インラインコード@<code>{コード}類がPDF栞に入ったときに、コード（単なる文字列）が入るように対応
   * 1に間接的に影響する。
3. インライン画像@<icon>がPDF栞に入ったときに、何も入らないように対応

[kmuto]

ありがとうございます、3点、いずれもこちらでも動作を確認できました!