本リポジトリでは、2023年度のProject PLATEAUで開発した「PLATEAU PCL Generator」のソースコードを公開しています。
「PLATEAU PCL Generator」は、PLATEAUの3D都市モデルを活用し、自律走行車両用の点群マップを生成するためのシステムです。
本システムでは、3D都市モデルを配置した仮想空間上でLiDARを搭載した車両を走行させ、LiDARの点群放射をシミュレートすることで点群マップを出力することができます。
本システムはUnityのプラグインとして構築され、PLATEAU SDK for Unityを前提としています。
また、本システムによって出力された点群マップはAutowareで利用することが想定されています。
自律走行車両の自己位置測位の仕組みの一つとして、事前に作成された点群マップと車両に取り付けられた3D LiDARの点群データとのマッチングによる位置測位という方法があります。
この方法により高精度の自己位置を取得することができる反面、点群マップの事前取得が必要となるため、煩雑かつ高コストなプロセスや、走行ルート設定の柔軟性が低いといった点が課題となっています。
「PLATEAU PCL Generator」は、この課題を解決するため、3D都市モデルを配置した仮想空間内において点群マップを取得するシステムとして開発されました。
Unityプラグインとして実装することでプロセスの汎用化を図るとともに、仮想空間内の車両や3D LiDARのパラメータ、走行ルート等をGUIから調整可能とすることで、点群生成プロセスの精緻化を実現しています。
本システムの詳細については技術検証レポートを参照してください。
本システムの構築手順及び利用手順については利用チュートリアルを参照してください。
- PLATEAU SDK for Unityを用いて、3D都市モデルをUnityシーン上に配置します。
- 車両のパラメーターを変更し、形状やLiDARの取り付け位置を変更します。
- 仮想LiDARのパラメーターを変更し、照射の飛距離や角度、ステップ数などを変更します。
- 道路モデル上にWayPointオブジェクトを配置し、車両が走行するルートを設定します。
- 仮想空間上を車両が走行し、点群マップを出力します。
種別 | 名称 | バージョン | 内容 |
---|---|---|---|
ライブラリ | PLATEAU SDK for Unity | 2.3.0 | 3D都市モデルを利用するためのUnityライブラリ |
ライブラリ | RobotecGPULidar | 0.16.2 | Unity上で3D LiDARのシミュレートを行うライブラリ |
ライブラリ | Point Cloud Library | 1.14.0 | RobotecGPULidar内の点群処理で利用されるライブラリ |
ライブラリ | DOTWeen | 1.2.765 | Unityオブジェクトに移動系のアニメーションを付与するライブラリ |
項目 | 最小動作環境 | 推奨動作環境 |
---|---|---|
OS | Microsoft Windows 11 | 同左 |
CPU | Intel Core i7以上 | 同左 |
メモリ | 8GB以上 | 16GB以上 |
ディスプレイ解像度 | 1024×768以上 | 同左 |
フォルダ名 | 詳細 |
---|---|
Assets/HDRP | シーン内で利用する車両オブジェクトが格納されているフォルダ |
Assets/Images | シーン内で利用する画像ファイルが格納されているフォルダ |
Assets/Material | シーン内で利用するマテリアルファイルが格納されているフォルダ |
Assets/PclSharp | RGLUnityPlugin内で点群処理を行うために利用されるPoint Cloud Libraryが格納されているフォルダ |
Assets/RGLUnityPlugin | RobotecGPULidarのライブラリが格納されているフォルダ |
Assets/SampleScene | サンプルシーンが格納されているフォルダ |
Assets/Scripts | シーン上の点群処理に利用するスクリプトが格納されているフォルダ |
Assets/TextMesh Pro | Unityで利用するテキストのフォーマットやレイアウト処理が格納されているフォルダ |
Assets/UI | シーン内のUIで利用するコンポーネントが格納されているフォルダ |
Assets/WaypointSystem | シーン内のルート設定に関わるスクリプトが格納されているフォルダ |
Packages/ | Unityパッケージのマニフェスト、package-lock.jsonが格納されているフォルダ |
ProjectSettings/ | Unityプロジェクト設定ファイルが格納されているフォルダ |
markdown/ | ドキュメントが記載されているフォルダ |
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- 本リポジトリの利用により生じた損失及び損害等について、国土交通省はいかなる責任も負わないものとします。
- 技術検証レポート: https://www.mlit.go.jp/plateau/file/libraries/doc/plateau_tech_doc_0087_ver01.pdf
- PLATEAU WebサイトのUse Caseページ「3D都市モデルとBIMを活用したモビリティ自律運航システム(車両)v2.0」: https://www.mlit.go.jp/plateau/use-case/uc23-17-2/